米国雇用統計10月を総合的に分析することで、米国経済の現状や今後の見通しを理解する手助けになります。本稿では他サイトではなかなか語られない米国雇用統計の詳しいデータを読み解いていきます。
Source: Unsplash Photo taken by Alex Kotliarskyi
総合概要
- 総非農業部門: +12,000人
- 総民間部門: -28,000人
主要民間部門の変動
- 製造業: -46,000人
- 耐久財製造業: -47,000人
- 非耐久財製造業: +1,000人
- 民間サービス提供業: +9,000人
- 特に 教育・保健サービス が +57,000人 と大幅増加
- 建設業: +8,000人
- 卸売業: +10,400人
- 小売業: -6,400人
- 物流・運輸業: -3,700人
- 情報産業: +3,000人
- プロフェッショナル・ビジネスサービス: -47,000人
政府部門の変動
- 総政府部門: +40,000人
- 地方政府: +21,000人
- 州政府: +18,000人
- 連邦政府: +1,000人
その他の注目すべき変動
教育・保健サービス: 特に 教育部門 が大幅に増加しています。
建設業の専門貿易業者: +7,700人
非住宅専門貿易業者: +14,300人
**平均労働時間と賃金の変動**
民間部門全体の平均週間労働時間は34.3時間で安定していますが、製造業ではわずかな減少傾向が見られます。賃金面では、総民間部門の平均時給が34.10ドルから35.46ドルへと上昇し、週平均賃金も1,169ドルから1,216ドルへと増加しました。特に鉱業および林業では時給が38.64ドルから39.98ドルへと大幅に上昇しています。
**失業率の状況**
全体の失業率
- 全体(16歳以上)
- 2024年10月の季節調整済み失業率は4.1%です。
性別・年齢別失業率
- 男性(16歳以上)
- 2024年10月の失業率は4.3%。
- 女性(16歳以上)
- 2024年10月の失業率は4.0%。
- 若年層(16~19歳)
- 2024年10月の失業率は13.8%。
- 成人(20歳以上)
- 2024年10月の失業率は3.8%。
人種別失業率
- 白人
- 2024年10月の失業率は3.8%。
- アジア人
- 2024年10月の失業率は3.9%。
- アフリカ系アメリカ人
- 2024年10月の失業率は5.7%。
- ヒスパニックまたはラティーノ
- 2024年10月の失業率は5.1%。
教育水準別失業率
- 高校卒業のみ
- 2024年10月の失業率は4.0%。
- 大学卒業以上
- 2024年10月の失業率は2.5%。
- 高校未満
- 2024年10月の失業率は6.6%。
障害者別失業率
- 障害者
- 2024年10月の失業率は7.6%。
- 障害者でない人
- 2024年10月の失業率は3.7%。
出生地別失業率
- 外国生まれ
- 2024年10月の失業率は5.2%。
- ネイティブボーン(米国生まれ)
- 2024年10月の失業率は3.7%。
その他の指標
- 長期失業率(15週間以上)
- 2024年10月の失業率は2.0%。
- 部分的失業率
- 2024年10月の失業率は7.7%。
**まとめ**
全体として、米国の雇用市場は公共部門と特定のサービス業で堅調な成長を見せている一方、製造業や一部の小売業では雇用減少が続いています。平均賃金の上昇は多くのセクターで確認されており、特に情報産業や教育・医療サービスで顕著です。